(知事)
【吉原林間学園の移転、開所】
それから3番目は吉原林間学園の移転また開所についてでありますが、吉原林間学園は、児童福祉法に規定する児童心理治療施設として、入所児童が、心理治療、生活指導、学校教育および医療の4分野からの援助を行う「総合環境療法」により、健全な社会生活に復帰することができるように、それを目的として、全国で2番目の施設として昭和37年、富士市大淵に開設したものであります。
昭和57年、20年後に改築をいたしました、それからもう既に37年余りが経過いたしまして、老朽化いたしておりますことから、入所児童の生活環境を改善しようということの目的をもって、平成29年度から同じ市内で進めてきた移転建築工事がこのたび完了いたしました。7月12日に開所式を行い、吉林副知事が出席をいたします。
この新たな施設におきましては、入所児童のプライバシーを尊重するために、居室を個室化いたしました。また生活単位を7名から10名の小規模ユニット化することによりまして、家庭的な雰囲気で養育環境の好環境化を図った次第でございます。
また、教室とか居室棟の床あるいは体育館には地元富士の杉あるいは富士のヒノキなどの県産材を用いまして、温かみのある、気持ちの安らぐ生活空間とすることができました。
入所児童だけでなく外来の方、これは予約がいりますけれども、外来の場合でも発達障害児の専門的な治療を行う児童精神科診療所を新たに設置いたしまして、児童精神科医療が不足する東部地域の医療体制を補完していくこととしております。
【「TECH BEAT Shizuoka」の開催】
4番目の発表項目でございますが、「TECH BEAT Shizuoka」の開催についてでございます。静岡県の経済発展を支える上で重要な役割を担うのはAI、ICT人材であります。ところがこの人材が大変に不足してると。これに対応するために、静岡県では、昨年度、「ふじのくにICT人材確保・育成戦略」を策定いたしました。そして求められる人材の階層を「トップレベル人材」それから「各産業の中核的人材」そして「全てのビジネスパーソン」「次世代人材」この四つのカテゴリーに区分いたしまして、階層ごとに人材の確保、育成施策を展開しております。
このうち、「トップレベル人材」につきましては、やはりその多くの方々は首都圏等で活躍されております。こうした人材をいかに県内に呼び込むかということでございますが、首都圏のICTベンチャーと県内企業との提携を促す商談会、これが「TECH BEAT Shizuoka」でございまして、これを7月24日と25日にグランシップで開催をいたします。
本県は全国有数のものづくり県であります。多彩な産業が集積しております。「スマートガーデンカントリー“ふじのくに”」づくりを目指した実証フィールドを数多く用意してございますので、IT企業がさまざまな分野においてビジネスに参加するチャンスが広がっているというふうに思っております。
目下のところ、既に50社を超えるベンチャー企業が参加する商談会がございまして、これを契機に、県内企業が抱える課題の解決、新ビジネスの展開につながるように、双方の橋渡しをいたします。
また、ICTベンチャーによるブース出展、商談会のほか、大学発ベンチャーを多数輩出する東京大学松尾先生、松尾教授の基調講演、AI・ICT入門セミナーなども開催いたします。AIやICTの活用に悩んでおられる県内企業の皆さまにも積極的にぜひ参加いただければと存じます。
【ふじのくに茶の都ミュージアム「常設展図録」、「研究紀要・年報2018」の発刊】
五つ目の発表項目でありますが、ふじのくに茶の都ミュージアムの「常設展図録」および「研究紀要・年報2018」が発刊されました。皆さまのお手元にいってるでしょうか。これであります。
平成30年3月に茶の都ミュージアムは新装開館いたしましたが、目標入館者年間7万人でございましたけれども、それを大きく上回る方々にご来館いただいております。先月までの1年3カ月で、博物館入館者は15万人でございます。ミュージアムショップのみの利用者などを含めますと来場者数は何と28万人に上りました。さまざまなお茶の体験メニューなどが、入館者の人気になっております。
こうした中、入館される方々から常設展示の内容を紹介したり解説したりする冊子がほしいという要望もございまして、そうした声に応えるために、また多くの方々にお茶や展示内容についてより深く理解してもらえるように、熊倉功夫館長先生の監修の下で今回図録を発行することにしたものでございます。
研究紀要・年報は、学芸員と研究員の調査研究の成果として作成されたものであります。お茶の産業・文化・歴史・民俗に関する情報を発信するとともに、ミュージアムの1年間の活動実績がまとめられております。
この二つの冊子の表紙デザインは、これですね。行かれた方は、ご案内のように茶の都ミュージアム、コンクリート壁だったのですけれども、上手に吹き寄せ柄で囲みまして、柔らかい雰囲気を出しているわけですけれども、それをかたどっているものであります。
ミュージアムでは、引き続き、充実した展示に努めますとともに、小中学校による見学や体験学習も積極的に受け入れて、「茶の都しずおか」の魅力を発信いたします。
この静岡県がふじのくに茶の都ミュージアムを運営するについては、熊倉先生が本当にミュージアムを愛されているんですね。もともと小堀遠州の仙洞御所の庭をこちらに移されてということでございまして、今年の世界お茶まつりのオープニングセレモニーもその庭でいたしました。そして博物館も新装になりまして、食堂もきれいになり、また貴賓室も設けて、皇嗣秋篠宮様も昨年の秋でしたか、お越しになるなど、大変格調が上がりまして、ですから中身も通常のものと違ってレベル高いです。ですからこれ1冊1000円、500円だそうですけれども、買うに値するかなと思いましたね。そういうことで大変喜んでおります。発表項目は以上であります。 |